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高電圧増幅器

高電圧増幅器の定電流動作モード

高電圧を出力するための定電流回路の基本は、そこに組み込まれる
高電圧増幅器となります

 
 
 
Fig 113-1

Fig 112-1における高電圧増幅器の部分を、具体的な高電圧増幅器の回路に置き換えたものです。
誤差となる抵抗R51に流れ込む電流はOP AmpU2のゲインで補正しています。
±10Vの入力に対して、負荷抵抗(の両端に生ずる出力電圧)とは無関係に、10kΩの抵抗R50の両端には±100Vが出ます。
従って、±10V入力に対して、電流レンジはFS=±10mAとなります。
抵抗R5を変えることで出力電流のレンジを変えることができます。
R5=1kΩ、10kΩ、100kΩ、1000kΩならFS=±100mA、±10mA、±1mA、±100uAとなります。
但し、電流レンジによってOP AmpU2のゲイン補正値が異なるのでR57の抵抗値を変えてゲイン調整する必要があります。
 
 
Fig 113-2

 :R501=100kΩ  :R501=200kΩ  :R501=500kΩ  :R501=1000kΩ
 
(C501=10pFのときの) 0V/2V、2mSパルス入力に対する出力電圧波形です。
負荷抵抗R501が100kΩ、200kΩ、500kΩ、1000kΩのときの出力電圧波形で、出力電圧をその抵抗で割れば(2mA一定の)出力電流となります。
 
 
Fig 113-3

 :R501=100kΩ  :R501=200kΩ  :R501=500kΩ  :R501=1000kΩ
 
(C501=10pFのときの) 0V/2V、2mSパルス入力に対する出力電流波形です。
負荷抵抗R501が100kΩ、200kΩ、500kΩ、1000kΩのときの出力電流波形で、抵抗値に関わらず正確な2mAが出力されています。
負荷抵抗が大きくなり電圧振幅大きくなるほど、負荷容量C501の影響が大きくなり、立ち上がり、立ち下がり時間が伸びてきます。
 
 
 
Fig 113-4

 :R501=100kΩ  :R501=200kΩ  :R501=500kΩ  :R501=1000kΩ
 
C501=100pFのときの0V/2V、2mSパルス入力に対する出力電圧波形です。
負荷抵抗R501が100kΩ、200kΩ、500kΩ、1000kΩのときの出力電圧波形で、出力電圧をその抵抗で割れば(2mA一定の)出力電流となります。
定電流動作モードでは、立ち上がり、立ち下がりは負荷容量の影響を大きく受け、10pFのときと比べて大分なだらかになっています。
 
 
Fig 113-5

 :R501=100kΩ  :R501=200kΩ  :R501=500kΩ  :R501=1000kΩ
 
C501=100pFのときの0V/2V、2mSパルス入力に対する出力電流波形です。
負荷抵抗R501が100kΩ、200kΩ、500kΩ、1000kΩのときの出力電流波形で、抵抗値に関わらず正確な2mAが出力されています。
負荷抵抗が大きくなり電圧振幅が大きくなるほど、負荷容量C501=10pFの場合に比べて波形への影響が大きくなり、収束するまでの
時間が大分長くなっています。