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高電圧増幅器

フォト・カプラーの高速化

低電圧で動作するOPアンプと高電圧ブースターアンプ部を分離すりためのフォト・カプラの応答を高速化し、高電圧増幅器の高スレーレート化を検討します

 
 
 
 
 
 
 Fig 51-1

フォト・カプラーから駆動されるmosFETの回路部分を抜き出したものです。
抵抗R102がフォト・カプラーU101のコレクタと高耐圧mosFET Q101のソース間に入っています。
このR102は、最大出力電流を制限し回路を保護するために必要で、制限電流が10mA〜100mAなら抵抗値は1kΩ〜50Ωぐらいになります。
(最大出力電流は、フォト・カプラーに流し込む入力電流やその電流伝達率によっても制限される。)
 
 
Fig 51-2

0V/10Vpkパルス入力に対する抵抗R101に流れる電流I101の応答波形です。
抵抗R102=1Ω、10Ωの場合は速やかに応答しています。
R102の値が100Ωの場合、1Ω、10Ωに比べ、立上がり、立下がり特性が悪化しています。
R102が1kΩともなれば、更に特性が悪化します。
これはフォト・カプラーのコレクタに入る抵抗値を小さく抑えられれば、その性能を落とさずに最大限引き出せることを示しています。
 
 
Fig 51-3

回路保護に必要な電流制限抵抗R102をフォト・カプラーのコレクタに入れないための回路です。
抵抗R103を小さな値にすることができ、フォト・カプラーの性能を最大限に引き出すことができます。
また、mosFET Q102は品種が豊富な低耐圧品でよく、それ故、このmosFETには高耐圧品に比べてソース入力インピーダンスの小さなものが選択できます。
 
 
Fig 51-4

Fig51-3の回路の0V/10Vpkパルス入力に対する抵抗R101に流れる電流I101の応答波形です。
電流制限定抵抗R102の値に影響されない良好な応答波形となっています。